血尿

肉眼的血尿と顕微鏡的血尿

一般的に、血尿は肉眼的血尿(誰が見ても分かる赤い尿)と顕微鏡的血尿(見た目では判別はできず、顕微鏡を使ってようやく分かる赤い尿)に分類されます。肉眼的血尿は排尿時や排尿後に確認できるので、早めに医療機関を受診する方が多いのですが、顕微鏡的血尿は自覚症状もなく、受診のきっかけが難しいですしかし、定期的に受診することで一早く異常を察知できます。

検査方法

まずは、体への負担が少ない尿検査からスタートになります。紙コップに尿を入れるだけなので、痛くも痒くもありません。この尿検査では潜血(ー)、潜血(+)、潜血(2+)、潜血(3+)などが分かります。潜血(ー)であれば、追加の検査は不要ですが、潜血(+)以上が見つかった場合は時間を置いて再検査になります。必要に応じて尿沈査(尿中の赤血球の数を調べる検査)を追加します。再検査でも異常が確認された時はエコー検査、CT検査、膀胱鏡(膀胱の内視鏡)、尿管鏡(尿管の内視鏡)、腎生検(腎臓に針を刺し組織を摘まみ、顕微鏡で確認する検査)を実施することがあります。

原因

尿の通り道である、腎臓・尿管・膀胱・尿道にいずれかに異常を認めた場合に血尿が見られます。また、男性の場合は前立腺肥大でも血尿を来すことがあります。
①腎臓に問題がある場合⇒腎腫瘍、腎動静脈奇形、IgA腎症
②尿管に問題がある場合⇒尿管腫瘍、尿管結石
③膀胱に問題がある場合⇒膀胱腫瘍、膀胱炎、薬の副作用、ウイルス感染による出血
④尿道に問題がある場合⇒尿道損傷

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