尿細胞診
尿細胞診って何?
尿細胞診とは、尿の中に含まれている細胞を顕微鏡で観察し、良性や悪性の鑑別をする検査です。尿は腎臓で作られ、尿道から排泄されます。つまり、尿細胞診で異常が見つかった場合は、尿の通り道である腎臓から尿道までのどこかに異常があることを意味します。自然に排泄される尿を検体として使用するので侵襲がなく、簡便な検査です。
対象
一般的な血液検査、尿検査などで異常が見られた場合、特に尿検査で潜血(+)や蛋白(+)の時には尿細胞診を実施します。1回のみ陽性だからといっても、必ず細かい検査が必要なわけではありません。尿細胞診で悪性が疑わしい場合は、上位の検査である画像検査や生検(組織を針で刺し、取ってくる)も考慮します。
分類
尿細胞診の結果はclass分けされており、今後の方針を決定するのに参考になります。
①classⅠ ⇒異型細胞は認めない。正常。
②classⅡ ⇒異型細胞は認めるが、悪性ではない。
③classⅢa ⇒異型細胞は認めないが、悪性と断定できない。良性の可能性。
④classⅢb ⇒異型細胞は認めないが、悪性と断定できない。悪性の可能性。
⑤classⅣ ⇒悪性の疑いがある。
⑥classⅤ ⇒悪性である。