片頭痛
症状
片頭痛は、脳の中の三叉神経の刺激により炎症物質が放出され、脳血管を拡張させることにより生じます。片側の頭痛、両側の頭痛、肩こり、耳鳴り、めまい、光過敏、音過敏、におい過敏などが出現します。遺伝、月経、天候の変化、ストレス、アルコールなどの影響も大きいです。特に、月経時にはエストロゲンの急激な低下を伴うため、神経伝達物質のバランスが乱れ、片頭痛が生じやすくなります。
診断
A
頭痛が4~72時間続く
B
①片側が痛む
②拍動性
③中~重度の痛み
④動作により悪化
①~④のうち2項目以上
C
①吐き気や嘔吐
②光過敏や音過敏
①~②のうち1項目以上
A,B,Cが5回以上の場合、片頭痛と診断
治療
片頭痛の発作時と予防では内服薬が異なります。発作の回数が月2回程度なら、発作時の内服で様子を見ます。しかし、頭痛で日常生活に支障したり、月に6日間を超える時は予防薬を内服します。特に、頭痛の頻度が多く、毎回鎮痛薬を使うと薬物乱用頭痛を引き起こすことがあります。これは、本来痛みを抑えてくれるはずの薬が頭痛を引き起こす現象です。この場合は、鎮痛薬を中止し予防薬が必要になります。また、妊娠を考えている人や予防薬の効果がない時には注射薬を使用します。
発作時
①マクサルト(リザトリプタン)
②レルパックス(エレトリプタン)
③アマージ(ナラトリプタン)
④イミグラン(スマトリプタン)
⑤ゾーミック(ゾルミトリプタン)
⑥レイボー(ラスミジタン)
予防
①デパケンR(バルプロ酸)
②ミグシス(ロメリジン)
③トリプタノール(アミトリプチリン)
④インデラル(プロプラノロール)
注射薬
①エムガルティ(ガルカネズマブ)
②アジョビ(フレマネズマブ)
③アイモビーグ(エレヌマブ)